
発生してしまった問題(課題)をどう管理するかを学ぶよ!
「リスク」との違いを意識しながら読んでみてね。
概要
問題管理とは、プロジェクトにおいて発生した問題(インシデントや課題)を
体系的に追跡・分析し、迅速に解決するためのプロセスです。
また、解決策や対応結果を記録して将来の改善に活かします。
問題管理の主なステップ
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問題の記録 問題の内容・発生日時・影響範囲などを明確にする。
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問題の優先順位付け 影響度や緊急度に基づき対応の優先度を決める。
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問題の原因分析 根本原因を特定し、再発防止策を検討。
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解決策の実行 対応策をチームで実施し、問題を解消する。
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問題のクローズと文書化 対応内容・結果を記録し、関係者に報告。
リスク(Risk)と問題/課題(Issue)の違い
- リスク(Risk): 将来起こりうる「不確実な」事象。事前の対策を計画し、リスク登録簿 で管理します。
- 問題/課題(Issue): 現在「実際に発生している」事象。即座の解決策が求められ、問題ログ で管理します。
問題(課題)管理の主要活動プロセス
問題管理プロセスでは、以下のステップがどのように機能しているかを理解することが重要です。
- 問題を特定する(Identify): 初期段階で問題の存在を認識し、発生した事実を記録すること。
- 問題を分析する(Analyze): 問題がプロジェクトに与える影響を評価し、根本原因(RCA)を調査すること。
- 問題を解決する(Resolve/Address): 根本原因を突き止め、具体的な修正作業・対策を講じること。
- 問題を監視する(Monitor): 対策の実施後、再発防止のためにチェックや日々の観察を継続して追跡すること。
欠陥ログ(Defect Log)
- 定義: プロジェクトまたはプロダクトで発見された「欠陥(バグや不具合)」を専門に追跡・管理するための文書やツール。
- 課題ログ(Issue Log)との違い: 欠陥ログが「成果物のバグや不具合」のみを管理するのに対し、課題ログは「リソース不足」や「納入遅延」など、プロジェクト全般の障壁や問題を広く管理します。
- リスク登録簿(Risk Register)との違い: 将来の不確実なイベント(リスク)を追跡するもので、発生した(顕在化した)時点で課題ログに移行します。
問題・欠陥の重要度(重大度)レベル(4つの重要度)
発生したバグや課題が、ビジネスやシステムに及ぼす影響の深刻度を示す4つの判定基準です。
| 重要度レベル | 定義・影響 | 対処方針 | ITプロジェクトでの具体例 |
|---|---|---|---|
| 1. 致命的 (Critical) | システムが完全にアクセス不可・使用不可になり、業務が全停止する状態。 | 最優先 / 即時修正。他の作業を止めて最優先で対応。 | - ランサムウェア攻撃により学生データにアクセスできず業務完全停止 - サーバーの完全なシャットダウン |
| 2. 重大な (Major) | システムにアクセスはできるが、「少なくとも1つの重要(主要)機能が全く動作しない」 状態。 | 高優先 / 迅速な修正。回避策が限られており、早期の計画的リリースを適用。 | - 車のエアコンが完全故障(運転は可能) - ECサイトで決済機能のみがエラーになる状態 |
| 3. 軽微な (Minor) | 主要機能に致命的支障はないが、「操作上の不便があり、回避策(ワークアラウンド)を探す必要がある」 状態。 | 中優先 / スケジュールされたリリースにて他と一緒に修正。 | - サーバーレスポンス遅延により一時的に処理が遅くなっている状態 |
| 4. 些細な / 重大度が低い (Low / Trivial) | システムの機能や動作には一切影響を与えないが、美観や文法などの問題がある状態。 | 低優先 / スケジュールされたリリースでついでに修正。 | - 模擬試験の問題文に文法エラー(スペルミス)がある状態 |
問題(課題)管理プロセス(時系列ステップ)
すでに顕在化した課題に対しては、以下の 時系列ステップ に従って迅速に対処します。
- 問題の特定と記録: 発生した問題を検知し、問題ログ に起票して担当者、優先度、目標解決日を設定します。
- 影響度と優先度の評価: 問題がプロジェクト(スケジュール、コスト、品質等)に与える実際の影響を分析し、対応の優先順位を決めます。
- 根本原因分析(RCA)の実施: なぜその問題が発生したのか、根本的な原因を追究します。
- 解決策の策定と実行: 回避策(Workaround:一時的対処)または恒久的な解決策を決定し、実行します。必要に応じてスポンサーへエスカレーションを行います。
- 問題のクローズと文書化: 問題が解決したことを確認し、問題ログ のステータスをクローズに更新し、対応結果を教訓としてアーカイブします。
- 課題ログ(Issue Log:顕在化された広範な問題)と欠陥ログ(Defect Log:成果物のバグ)、リスク登録簿(将来のリスク)の役割の違いを理解する。
- 4つの重要度レベル(致命的・重大・軽微・些細)の判定基準と具体例を記憶する。
関連模擬問題
【問1】
質問: Dion Trainingの問題作成者Fernandoは、説明の重複に関する問題を修正しました。現在はUdemyのレビューを毎日確認して再発を監視しています。この活動は、問題管理プロセスのどのステップに該当しますか?
選択肢:
- A. 問題を特定する
- B. 問題を監視する
- C. 問題を分析する
- D. 問題を解決する
回答と解説を見る
正解は B です。
解説: 問題を特定する: 問題を特定することは、初期フェーズで問題の存在を認識することを指します。この場合、問題はすでに特定されており、現在は再発防止のためのチェックが行われています。
問題を監視することは、既知の問題や潜在的な新しい問題を継続的に観察し、追跡することを意味します。Udemyのレビューを毎日チェックすることは、まさにこの監視プロセスに該当します。
問題を分析する: 問題を分析することは、問題の根本原因や影響を詳細に調査することを指します。日々のチェックは分析というよりも、問題の再発や新たな問題の発生を監視する活動です。
問題を解決する: 問題を解決することは、特定された問題に対して具体的な対策を講じることを意味します。毎日のチェックは解決策の実施ではなく、問題の監視に焦点を当てています。
【問2】
質問: Dion Trainingの試験アプリにバグが見つかり、すべての受験者に100点が付与されるという問題が発生しています。Raholは問題の根本原因を特定し、修正に取り組んでいます。彼が現在関与している「問題管理プロセス」のステップはどれですか?
選択肢:
- A. 問題を監視する
- B. 問題を解決する
- C. 問題を特定する
- D. 問題を分析する
回答と解説を見る
正解は B です。
解説: 問題を監視する: 問題はすでに特定されており、Rahol は解決に取り組んでいるため、監視段階ではありません。
Rahol は問題の根本原因を特定し、現在修正作業を行っているため、問題解決のフェーズにあると考えられます。
問題を特定する: 問題はすでに発見されており、Rahol は根本原因を突き止めて修正作業を行っているため、特定段階は過ぎています。
問題を分析する: 部分的に正しいですが、最適な答えではありません。Rahol は根本原因を突き止めており、これは分析の一部ですが、現在は修正作業を行っているため、問題解決のフェーズにあると考えるのがより適切です。