
開発者の責任と役割を学ぶよ!
「開発者=プログラマー」ではないところに注意してね。
各スプリントでインクリメントを作成することを確約する開発者の責任と、作業の共同所有について解説します。
要点早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 人数 | 複数人(特定の技術やスキルセットの指定はない) |
| 中核となる責任 | 各スプリントで利用可能なインクリメントのあらゆる側面を作成することの確約 |
| 常に責任を持つ4つの結果 | スプリントバックログの作成 完成の定義の遵守による品質の作り込み 毎日の計画の適応 専門家としての相互責任 |
| 作業の所有 | 開発者全体で共同所有(アイテムに個人の所有者はいない) |
開発者の位置づけ
- 開発者(Developers): スクラムチームの一員として、各スプリントにおいて利用可能なインクリメントのあらゆる側面を作成することを確約する人たち。
- スクラムガイドの「開発者」はソフトウェアエンジニアに限定されない。開発者以外を排除するのではなく、単純化のために使われている言葉であり、スクラムから価値を得ている専門家全般が含まれる。
- 開発者が必要とする特定のスキルは幅広く、作業の領域によって異なる。スクラムガイドは特定の技術やスキルセットを指定していない。
開発者が常に責任を持つ4つの結果
- スプリントの計画(スプリントバックログ)を作成する。
- 完成の定義を忠実に守ることにより品質を作り込む。
- スプリントゴールに向けて毎日計画を適応させる。
- 専門家としてお互いに責任を持つ。
作業の共同所有
- スプリントバックログのアイテムは、特定の個人ではなく開発者全体が所有する。個々の開発者がアイテムの唯一の所有者になることはない。
- スプリント期間中の残り作業の追跡や、デイリースクラムの開催・進行も開発者の責任である。
- 作業の割り当てを行う管理者は存在せず、開発者は自己管理によって作業を進める。
試験対策ポイント
- 開発者の4つの責任(スプリントバックログ作成・完成の定義による品質の作り込み・毎日の計画適応・相互責任)は頻出。選択肢の言い換えに慣れておく。
- 「品質を作り込む」の具体的手段は「完成の定義を忠実に守ること」。
- スプリントバックログのアイテムに個人の所有者はいない。「誰がこのタスクの担当か」を問う問題では「開発者全体」が正解になる。
- デイリースクラムの開催も残り作業の追跡も開発者の責任であり、スクラムマスターの仕事ではない。
関連模擬問題
【問1】
質問: 開発者が責任を負うのは次のうちどれですか。(2つ選択)
選択肢:
- A. スプリントゴールに向けた必要な作業を整理・計画(スプリントバックログの管理)する
- B. デイリースクラムを開催し、進行を管理する
- C. 経営陣への詳細な進捗レポートの作成と報告
- D. 外部ステークホルダーとの予算や納期の直接交渉
回答と解説を見る
正解は A, B です。
解説: デイリースクラムは開発者のためのイベントであり、その開催や進行も開発者が責任を持ちます。また、スプリントゴールに向けた計画(スプリントバックログ)を適宜更新・管理することも開発者の責任です。進捗レポートの作成やステークホルダーとの交渉は、開発者の責任として定義されていません。
【問2】
質問: 個々の開発者は、いつスプリントバックログのアイテムの唯一の所有者となるでしょうか。
選択肢:
- A. 決してならない。スプリントバックログのアイテムはすべて、スクラムチームの開発者全員が所有する
- B. デイリースクラムの最中
- C. チームメンバーがより多くの仕事に対応できる場合
- D. スプリントプランニングのイベント時
回答と解説を見る
正解は A です。
解説: スクラムチーム全体が、スプリントごとに価値のある有用なインクリメントを作成する責任を持ちます。スプリント向けに選択されたプロダクトバックログアイテムは開発者が共同で所有します。個々の開発者がアイテムのオーナーシップを主張することは、コミュニケーションとコラボレーションを妨げるため認められません。