
すべてのイベントの入れ物、
スプリントを学ぶよ!
スプリントの中止ができるのは誰か、
要チェックだよ。
すべてのイベントの入れ物であるスプリントの特徴と、スプリント中のルール、スプリントの中止について解説します。
スクラムイベントの全体像
- スクラムでは、検査と適応のための4つの正式なイベント(スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブ)を組み合わせており、それらを包含するイベントがスプリントである。
- 各イベントは、スクラムの作成物の検査と適応をするための公式の機会であり、必要な透明性を実現するために設計されている。規定通りにイベントを運用しなければ、検査と適応の機会が失われる。
- イベントは規則性を生み、スクラムで定義されていない会議の必要性を最小限に抑える。複雑さを低減するため、すべてのイベントは同じ時間と場所で開催されることが望ましい。
- タイムボックス(Timebox): イベントに設定された最長期間。上限を超過しないようにイベントを行うという意味であり、最低所要時間や固定時刻を定めるものではない。各イベントの目的・参加者・タイムボックスの一覧は、次の表のとおり。
| イベント | 目的 | 主な参加者 | タイムボックス | 詳しく学ぶ節 |
|---|---|---|---|---|
| スプリント | アイデアを価値に変える(他のすべてのイベントの入れ物) | スクラムチーム | 1か月以内の固定長 | 3.1 |
| スプリントプランニング | スプリントで実行する作業の計画を立てる(Why・What・How) | スクラムチーム | 最大8時間(1か月スプリントの場合) | 3.2 |
| デイリースクラム | スプリントゴールに対する進捗を検査し、スプリントバックログを適応させる | 開発者 | 15分(スプリントの長さによらず固定) | 3.3 |
| スプリントレビュー | スプリントの成果を検査し、今後の適応を決定する | スクラムチームとステークホルダー | 最大4時間(1か月スプリントの場合) | 3.4 |
| スプリントレトロスペクティブ | 品質と効果を高める方法を計画する | スクラムチーム | 最大3時間(1か月スプリントの場合) | 3.5 |
スプリントの基本
- スプリント(Sprint): スクラムにおける心臓の鼓動であり、アイデアが価値に変わる期間。一貫性を保つため、1か月以内の決まった長さとする。
- 前のスプリントが終わり次第、新しいスプリントが始まる。スプリント間に準備期間や休止期間は存在しない。
- プロダクトゴールを達成するために必要なすべての作業(4つのイベントを含む)は、スプリント内で行われる。「スプリント0」や「リリース専用スプリント」のような特別なスプリントはスクラムには存在しない。
- スプリントは短いプロジェクトと考えることもできる。期間が長すぎるとスプリントゴールが役に立たなくなり複雑さとリスクが増す。期間を短くすれば学習サイクルが増え、コストや労力のリスクを短い時間枠に収められる。
スプリント中のルール
- スプリントゴールの達成を危険にさらすような変更はしない。
- 品質を低下させない。
- プロダクトバックログを必要に応じてリファインメントする。
- 学習が進むにつれてスコープが明確化され、プロダクトオーナーとの再交渉が必要になる場合がある。
スプリントの中止
- スプリントゴールがもはや役に立たなくなった場合、スプリントは中止されることがある。
- スプリントを中止する権限を持つのはプロダクトオーナーだけである。開発者、スクラムマスター、経営陣は中止できない。
- 作業が終わらないことや作業量の見積り誤りは、中止の理由にはならない(スコープの再交渉で対応する)。
試験対策ポイント
- スプリントの終了はスプリントレトロスペクティブの完了時。「全アイテムの完成時」「プロダクトオーナーの承認時」は誤り。
- 新しいスプリントは前のスプリント終了直後に始まる。スプリント間の準備期間を認める選択肢は誤り。
- 中止の条件(スプリントゴールが役に立たなくなった場合のみ)と権限者(プロダクトオーナーのみ)はほぼ確実に出題される。
- スプリントの長さを決める考慮事項は「ビジネスリスクを許容できる短さ」「他のビジネスイベントと同期できる短さ」「1か月以内」など複合的である。
- タイムボックスは「最長期間」の意味。デイリースクラムを除き、スプリントが短ければ各イベントも通常短くなる。
関連模擬問題
【問1】
質問: スプリントが終了するのはいつでしょうか。
選択肢:
- A. すべてのタスクが開発者によって完了したとき
- B. スプリントレトロスペクティブが完了したとき
- C. すべてのプロダクトバックログアイテムが完成の定義を満たしたとき
- D. プロダクトオーナーが、スプリントゴールを達成するのに十分な量がデリバリーされたと判断したとき
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正解は B です。
解説: スプリントは、スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブの入れ物です。スプリントレトロスペクティブをもってスプリントは終了し、前のスプリントが終わり次第、新しいスプリントが始まります。作業の完了状況はスプリントの終了時期に影響しません。
【問2】
質問: スプリントが中止されるのはどのような場合でしょうか。
選択肢:
- A. スプリントの終了までにすべてが完了しないことが明らかになった場合
- B. スプリントゴールが役に立たなくなった場合
- C. 開発者が、作業が大変すぎると感じた場合
- D. 営業部門が新規の重要な機会を得た場合
回答と解説を見る
正解は B です。
解説: スプリントゴールが役に立たなくなった場合、スプリントは中止されることがあります。中止する権限を持つのはプロダクトオーナーだけです。作業が完了しない場合は、スプリントを中止するのではなく、プロダクトオーナーとスコープを再交渉します。